shanghai pudong sunrise

現代を生きるキャプテンのための海洋時計──ユリス・ナルダン「マリーン トルピユール」上陸

2017年7月13日

スイス時計界の名門、ユリス・ナルダンが、今年のSIHHで未発表だった新作を公開しました。その名も「マリーン トルピユール」。19世紀にキャプテン(船長)だけが持つことを許されていた同社製ポケットクロノメーターに由来する新作で、自社製Cal.UN-118を搭載しながら80万円(税抜)という非常にコストパフォーマンスに優れた一本となっています。

 

キャプテンがこぞって愛用したポケットクロノメーター「トルピユール」

ユリス・ナルダンは、かつて世界中の戦艦に採用されるほどの優れた船舶用デッキクロノメーターを製造していたブランドです。現代では、シリシウム製の脱進機をどこよりも早く開発するなど、技術革新も積極的に行っています。

↑右は1922年製のマリーン クロノメーター、左は1943年製のトルピユール。いずれもユリス・ナルダン製造

↑右は1922年製のマリーン クロノメーター、左は1943年製のトルピユール。いずれもユリス・ナルダン製造

ちなみに、ユリス・ナルダン製のデッキクロノメーターは、日本でも横須賀にある記念艦「戦艦三笠」内に展示されており、誰でも見ることができます。

 

こうした高精度時計を100年以上も作り続けてきたユリス・ナルダンの新作が、「マリーン トルピユール」。文字盤の意匠は、現在のフラッグシップコレクション「マリーン クロノメーター」に通じるものがあります。

↑ユリス・ナルダン「マリーン トルピユール」左から86万4000円/Ref.1183-310/43、86万4000円/Ref.1183-310/40、223万5600円/Ref.1182-310/40/直径42mm、厚さ11.05mm /自動巻き/50m防水

↑ユリス・ナルダン「マリーン トルピユール」左から86万4000円/Ref.1183-310/43、223万5600円/Ref.1182-310/40、86万4000円/Ref.1183-310/40/直径42mm、厚さ11.05mm /自動巻き/50m防水

 

薄く、軽く、視認性に優れた普段使い向きの作り

マリーン クロノメーターはユリス・ナルダンのアイコンでもあるため、文字盤の意匠にいくつかの共通項はあるものの、新作の外装はまったくの新設計。そのため、全体で見たときの印象が大きく異なります。

サイズは、直径は42mmと標準的。注目すべきはその厚さで、同じ自社製Cal.UN-118を搭載した「マリーン クロノメーター」が43mmのケースで約14mmあるのに対し、マリーン トルピユールでは約11mmと、3mm近くも薄くなっているのです。

↑右が新作「マリーン トルピユール」、左は「マリーン クロノメーター」。「マリーン クロノメーター」は、高精度時計の称号であるクロノメーターを製品名に冠し、外装設計も往年のデッキクロノメーターにならった意匠となっている

↑上が新作「マリーン トルピユール」、下が「マリーン クロノメーター」

↑上が新作「マリーン トルピユール」、下が「マリーン クロノメーター」

サイズを抑えたことで質量も85g程度と、かなり軽くなっています(マリーン クロノメーターの43mmは約120g)。

Marine_Torpilleur_1183-310_40_myst_

これだけサイズダウンしても、防水性は50mを確保。パワーリザーブ表示も、デイト表示もきっちり備わっています。

 

「トルピユール」という言葉は、そもそも小型・高速の軍艦を意味するフランス語。軽快ながら本格スペックを誇る「マリーン トルピユール」のイメージには、ぴったりな言葉だと思います。

IMG_9186

19世紀、世界中の海軍将校や船長たちの間で賞賛されたユリス・ナルダンのポケットクロノメーター、トルピユール。その伝統を継承した新作は、重厚感のある旗艦モデル「マリーン クロノメーター」とは異なる魅力を持った、力強くもしなやかな新世代モデルと言えるでしょう。

shanghai pudong sunrise

Related Article

↑Cal.UN-118

Item #ULYSSE NARDIN

2017年1月12日

パーツの徹底分解でわかったユリス・ナルダンのフラッグシップ「マリーン クロノメーター」が秘める驚異の作り込み【ムーブメント編】

ユリス・ナルダンは、言わずと知れた創業170年を数えるスイス時計界の名門。2017年から新作発表の場をSIHHに移すなど […]

078-01_2016214518-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

Item #ULYSSE NARDIN

2017年1月10日

パーツの徹底分解でわかったユリス・ナルダンのフラッグシップ「マリーン クロノメーター」が秘める驚異の作り込み【外装編】

ユリス・ナルダンは、言わずと知れた創業170年を数えるスイス時計界の名門。2017年から新作発表の場をSIHHに移すなど […]

076-main-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

People #ULYSSE NARDIN

2016年12月20日

パトリック・ホフマンCEOが語るスイス時計界の名門「ユリス・ナルダン」の現在地

ユリス・ナルダンは、1846年の創業以来、各国の国際博覧会などで数々の賞を獲得してきた名門。2014年にケリング グルー […]

キャッチ

Topics #BVLGARI#JAEGER-LECOULTRE#OMEGA#ULYSSE NARDIN

2017年10月11日

第一印象に差をつける、ビジネスマンの新常識!時計は“厚み”で選ぶ時代【後編】

ケースサイズの違いは腕時計の着け心地を大きく左右するものですが、いまは様々な直径の時計が数多く出揃っています。だからこそ […]

RJキャッチ

Topics #BAUME&MERCIER#ROMAIN JEROME#ULYSSE NARDIN

2017年7月25日

文字盤・素材・価格 時計選びの”カギ“を握る最注目ブランド3選

2017年の時計選びのカギとしてWATCHNAVIが提案したいのは、文字盤・素材・価格の3つのポイント。その中でも、独自 […]

032-01_07-22-16_watchnavi38409-%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%94%e3%83%bc

Item #ARNOLD&SON#JEANRICHARD#ULYSSE NARDIN

2016年12月13日

これを押さえれば時計ツウの仲間入り! 腕時計最旬トレンドレポート【青文字盤】

毎年発表される数多くの新作から、2016年に注目を集めたトレンドについて見ていきます。流行が最も分かりやすいのは、やはり文字盤色。ここ数年で最も数が出ている「青文字盤」について、3型の時計を例にあげながら魅力を考えていきます。